ナスカの地上絵

2010年3月27日(土曜日) 世界一周216日目 ペルー12日目

リマで休養してすっかり体調も整ったところで、ペルーの見どころ『ナスカの地上絵』を見るためにナスカの町へ向かいます。

リマからナスカまでバスで9時間の道のり。10時間未満の移動時間だともうご近所さんという感じ、あんまり遠く感じません。

22時すぎ到着。ナスカの町はとっても小さな町。バスから降りたとたん客引きに囲まれ、その中で一番威勢のよかったおばちゃんに連れられて、セントロのホテルへ。

ナスカの地上絵は地上絵の全体像をみるためにはセスナに乗って上空から見ないとその形が識別できない。
おばちゃんの勢いに負けて、よくツアーを吟味しないまま翌日のナスカの地上絵のセスナのフライトを予約してしまう。二人で500ソル(≒17500円)。先月、ナスカの地上絵のセスナ機の墜落事故があったばかりで、制限があったりして値段があがっているのだとか・・・。

翌日、ナスカの地上絵遊覧ツアーへ。町にはところどころに地上絵をモチーフにしたデザインがちらほら。

バスの停留所には「コンドル」

通りには「クモ」

ツアーのおばちゃんに連れられて、ナスカの地上絵を見にセスナ機のある飛行場へ。

こんな小型セスナ機にのります。先月、墜落事故があったばかりと聞いてちょっと怖い。

ついでにこんなおちゃらけた絵が書いてあって、心配。

セスナ機には運転士、ガイドさんを含めて8名が乗ります。

合計13個の地上絵が見れるらしい。

ガタガタガタっと体全体で振動を受けながら、セスナはスッっと飛び立ちました。周りは乾燥した大地が続いています。
ガイドさんが、英語で説明したあとに、カタコトの日本語で「ミギ、ミギ、サンカク、ミギサンカク。」と説明してくれます。

まず、目に見えたのは、三角形の模様。ペンション当山にあった世界不思議発見のDVDによると、この三角形は水脈のある場所を表しているのだとか。乾燥した大地に覆われたナスカにとって、水はとても貴重な存在なのです。

そして「ミギ、ミギ、ウチュウジン、オカノウエ」

よーく見ると・・・
uchuujinn
ガチャピンだ!いや、宇宙人らしいです。
でもやっぱりガチャピンに見えます。

次は「ミギ、ミギ、クモ、クモ、ハネノシタ」

「ハネノシタ」って言われてもぜんぶ羽の下なので、よくわかりません・・・。
しかも、地上絵意外にもたくさん直線やら幾何学模様みたいのがかいてあるので、目をこらして地上絵をさがします。写真中央下あたりにクモの絵がうっすらみえます。
よくテレビや写真で見る地上絵はコントラストをあげたりして見やすくしているようです。
kumo2
コントラストをあげるとうきでてきました。「クモ」
南米のタランチュアのようです。
oumu
そしてこちらが「オウム」

ナスカの地上絵は、だれが一体なんのためにこんな大きな絵を地上に描いたのか・・・という謎につつまれています。
しかもさらに不思議なのが、地上からは識別できないほど大きい絵だということと、ほとんどの絵が一筆書きで描かれている・・・という点です。

ペンション当山の「世界不思議発見」のDVDによると、雨のほとんどふらないナスカで、この一筆書きの巨大な絵の上を人々が踊り音楽を奏でて雨乞いをしたのでは・・・という説があるとのこと。巨大な絵は天の神様にも見えるように、とのナスカ人の願いがつまっているんだとか。
ナスカの付近では、音楽を奏でる楽器や、人々が列になって踊る姿をモチーフにした織物が発見されていたり、ナスカの地上絵の謎を解明する有力な説の一つだそうです。

hachidori
そして、こちらはかの有名な「ハチドリ」
ハチドリは、このあたりでは雨季の季節になると姿がよくみられるらしく、「天の神様にハチドリの姿を見せて、雨を降らせてもらおう」という願いがこもっているのではないかという話がありました。ナスカの人々の切なる願いが込められています。
te
そして、なぜかいきなり「手」だそうです。なぜ「手」??

それにしても、飛行機も気球もない時代になぜこんなに大きな地上絵を描くことができたのか、
小さな絵を描いたあとに、それを棒とヒモをつかって何倍にも等倍して大きな絵を描いていったという説があり、そのために使われたであろう棒やヒモも出土しているのだとか・・・。

これだけの乾燥地帯だからこそ地上絵も出土品も現在まで形をとどめてきているが、それだけ古来よりナスカの人々はずいぶん水に悩まされてきたのだろうと感じました。

右に左に旋回しながらセスナ機は地上絵の上を遊覧飛行していきます。
しかもよ~く目をこらさないと見えない。そして、写真にも