剃刀の刃一枚も通さない

2010年3月30日(火曜日)世界一周219日目 ペルー15日目

ペルーの世界遺産の町、クスコは標高3400mと高く、昼間は日差しが強く、朝晩はとても冷え込む。

町にはスペイン人が統治後に建てた建物が多くみられ、特に広場のまわりはここはヨーロッパ?と見間違うほどにきれいに整備されている。

でもちょっと広場から離れればチョリータおばちゃんたちが行きかい、南米高地の民族色を色濃く残していることがわかる。

そして他のアンデス山脈の山の中にある都市と同様に、平坦な土地が少なく坂が多い町だ。

そして石畳の道が続く。民家を囲む塀はアドベといわれる土の日干しレンガで作られ、場所によっては崩れないように補強してある。

そして、町のところどころで見かけるアルパカを連れた民族衣装を着たおばちゃん。たまにちっちゃい子供連れでまた、その子もまた民族衣装をきていて子ヤギとか抱っこしてたりしてめちゃくちゃかわいい!!、おもわずカメラを向けたくなるけど、向けたとたんに「ウナフォト、ウナソル」(「写真一枚、35円」)とお金を請求されます・・・。

世界遺産の町、クスコ。
インカ帝国の首都であったクスコの町はスペインに侵略されて多くの建物が壊された。そしてスペイン人はインカ人によって建てられた巨大な石組の壁を土台として多くの大聖堂や教会を建てたという。クスコは度々大地震に襲われたが、そのときスペインの建てた建造物は壊れても、インカの石組みはびくともしなかったという。

ふぞろいな形の石をパズルのように組み合わせた石組みは今もぴったりとずれることなくインカ帝国の時代のまま残っています。

石を割る鉄も石を運ぶ車輪もインカの人々使わずにこんなに精巧に石を加工し、組み合わせたのだという。しかも文字の文化も持たず、その方法は謎に包まれている。

ティワナコ遺跡で見たプレインカ時代の石組みもすごいと思ったのに、あれからさらにインカの時代の石組みの技術へと洗練されていく様子が目に見えてわかります。

大きな一枚岩に彫刻でも施したように見えるけど、これも一つ一つの石が加工されて石組されています。「剃刀の刃一枚も通さない」といわれるインカの石組み。「剃刀の刃どころか空気も通さない」と言ってもいいくらいピッタリ組み合わさっています。

インカの石組みの中で特に有名な「12角の石」。12個も角があるのにすきまなくぴったりと収まっています。

こちらは「14角の石」。あまりによくできていたので、模様が彫ってあるだけかと思いましたが、ちゃ~んと一つの独立した石でした。すごい!


インカ時代の美しく精巧な石組みとスペイン征服の歴史が融合し、独特の雰囲気を持つ町クスコ。次は南米のハイライトマチュピチュへ!