2010年3月19日(金曜日) 世界一周208日目 ペルー4日目
タキ―レ島の朝は早い。
朝の6時ころから散歩に出てみた。
石畳の道をひたすらすすんでいく。
永遠に続くように思われた石畳の道も途中から「作成中」に。
様々な形の表面の平らな石が仮に置かれ、パズルのように試行錯誤している様子。
そして、そこに石を運ぶのは「人」!しかもヒモ一本だけで持ち上げている。石を降ろす時はどうするのかと見ていると、土の上で、いきなりヒモを外してドサッ!!と置いていた。危なっかしくて見ているほうがヒヤヒヤするが、次から次に人が来ては同じ方法で石を置いている。
インカの時代の遺跡に「わだち」が見られないことからインカの文化には「車輪」は発明されなかったのだという。インカの時代からもしかしたらこの様にして石を運んでいたのかもしれない。
道なき道を歩いていくと石切り場に到着した。
揃いの帽子にチョッキにポシェットという姿の島の男たちが集まり、さあこれから石切りの仕事でもはじめよう!というところの様だ。私たちは石切り場のちょっと上のところから、朝ごはんにもってきたパンをかじりながらその様子を見物していた。
15分、30分と時間がたつが、一向に始まる気配がない。
皆、自前のポシェットからコカの葉を取り出してはクチャクチャ噛んでいる。人が一人また来るたびにポシェットから、コカの葉をつかんで取り出しては新しく来た人にあげている。もらった人も自分のポシェットから取り出してお返しにあげている。こんなことの繰り返し・・・。みな大事そうに肌身離さずかけているポシェットにはコカの葉が入っているようだ。
たっぷり時間をかけてコカの葉を楽しんで、社交に時間をかけたあと、やっとポツポツと石切りの仕事にとりかかる人がでてきた。
分厚い石にクイを打ち込んで、石を真っ二つに割ろうとしているところ。
一気に割れないように少しずつ少しずつ打ち込んでいる。
こんなふうにして、一個一個石を切りだしては、運び、パズルのように組み合わせて・・・と気の遠くなるような作業をしてあのきれいな石畳の道ができているのかと思うと、あの道はどれだけの年数と労力が使われているかはかりしれないと思った。
石が割れるところまでぜひ見ていたかったが、そうとう日の暮れそうな作業だったので途中で帰ってきた。
途中ですれ違う女性は皆、器用に糸をつむぎながら歩いている。そして、道端に所々、カラフルに染色された糸が落ちていたり、木に絡まっていたりしていて、編み物と織物の島ならではという感じだった。
家に帰ると、シルバーさんが織物につかう羊の毛の洗い方を見せてくれた。
こんなにジャブジャブ泡だっていますが、
その正体はなんとこの草!!
ウォッシュプランツというこの草を石でゴリゴリと引いて水を加えるとみるみる泡立っていきます。
この泡で洗うと右のような汚れた羊の毛が左のように真っ白に!!キレイになった羊の毛を染色して織物につかうのだとか。
こちらが織機。
羊の毛を洗って、染色して、紡いで糸にして、織機で織って・・・この形になるのにどれだけ手がかかっていることか。
カラフルな色あいの様々な織物がたくさん!これ全部島の人の手づくりです。
その中から草木染めのポシェットを一つ買いました。模様には一つ一つ意味が込められているそうです。円が6等分になっている模様はタキ―レ島のマークだそうです。
シルバ家のみなさんと。
お礼にチェキで家族写真を撮ってプレゼント。シルバさんにわたすとすぐに部屋に飾りにいっていました。
家の近くでは地元の人が即席マーケットを開いていました。
アイス、6つで1ソル(35円)なんと1個6円!!しかもおいしい!
味をしめて何回もオカワリしにいきました。
これも1個6円!賢介は4個も食べた!!お腹壊すよ~!
そして石切り場のお父さんたちが、ず~っとクチャクチャと食べていたコカの葉。そんなに美味しいのかと、初めて買ってみました。真似してポシェットに入れてみる。
初めはう~ん、抹茶みたいにちょっと味わい深くておいしいかな~?と思っていたけど、食べている間に舌がピリピリしびれて感覚
がなくなってきた!これはなんだかやばそうだ!さすがコカインの原料!
家に帰ると移民されたアメリカ人夫妻が小学校にソーラー発電と新しいパソコンが視察にいくというので、ついていってみました。
小学校。海外で小学校の中に入るのはなかなかできない経験なので楽しみ。
小学校には大型ソーラー発電が取り付けられていました。
超最新薄型パソコンが4台!
まだネットは使えないけど近い将来使えるようになるんだとか。
ソーラー発電によって電気も満足に使えて生活も便利になる日も近いかもしれません。それでもタキ―レ島の独特の文化は継承していってほしいなと思いました。
1泊2日と短かったけど、たくさんの島の人・文化に触れてとても濃い2日間でした。ボリビアでもないペルーでもないまた別の一つの国にショートトリップしたようでした。
帰りも小型フェリーで4時間。プーノの町へ帰ります。
タキ―レ島でお父さんたちがみんなかぶっているこの帽子。
中にはコカの葉をいれたり、お金とか大切なものをいれたり・・・寝る時のアイマスク代わりにもなってとっても便利な逸品です。
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