つづき
ワイナピチュ登山に全力投入してしまい完全に体力消耗してしまったが、このあとメインのマチュピチュ遺跡が待っている!!
ワイナピチュを降りてマチュピチュ遺跡に戻った時には、遺跡のまわりを取り囲んでいた霧はもう上空へ上りすっかり雲になっていた。
ワイナピチュから眼下に見えたマチュピチュ遺跡はミニチュア遺跡のようで手に取るように小さく見えたのに、実際に歩いてみると神殿や住居跡は点在しているし、所々に段々畑があって階段も多くて、5時間のトレッキングのあとのガクガクの足でまわるにはとても大変だった。
マチュピチュ遺跡内ではインカの石積み技術いたるところで目にすることができる。
遺跡の石造りも素晴らしいのだけど、ちゃんとどの遺跡にも遺跡内に水がたまらないように排水溝が完備されているのには驚いた。
よくよく見ると流れ落ちた水がさらに遺跡の周囲にたまらないように水路のようなものまで完備されている!インカの人々の心遣いを感じます。
マチュピチュ遺跡の最高点にあるのはインティワタナという大きな日時計。大きな一枚岩で作られ石柱の各角は東西南北を示しているという。この日時計を使って暦を読んだり、収穫の時期を判断していたりしていたといわれている。
そしてこちらはコンドルの神殿。
コンドルが羽を広げたような石積みが施されています。こんな斜めの岩に石組みがされてずっと残っているなんてどれだけインカの技術は素晴らしいのでしょう。他の遺跡がしっかりと大地に石組みされ、大きな岩があったとしてもそれを遺跡の一部として何事もなかったように建造しているものが多い中で、これだけ岩の形を生かした建造物は他に見ませんでした。ここだけ時空がねじれたかのような不思議な印象を受けます。
岩の下は半地下になっていて、入ってみると空気がヒンヤリ気持ちいい。
一説には、半地下のこの部分は牢獄として使われたとか、いけにえの儀式で使われたとかあると言われていて、中には祭壇らしきものもちゃんと
あったりして、ちょっとした肝だめし大会気分を味わえます。
そして、人の手で作ったとは思えない精巧な石造りの通りをまっすぐに通り抜けると
その先には太陽の神殿が。
これまた素晴らしい石造りの曲線でできた建造物。神聖なものになればなるほどインカの石造りはその緻密さを増していきます。太陽の神殿には窓が二つ作られていて、一つは冬至に、もうひとつは夏至に窓から太陽の光が入る設計になっているとのこと。残念ながら中には入ることができませんでしたが、太陽神のために細心の注意力を払いながら作られた建造物であることは外からの眺めでも感じることができます。
太陽の神殿の下の部分。上部も溜息のでるような石造りだったけど、下部の作りも素晴らしい。巨石の間を埋めるようにこれまた精巧な石造りが施されています。内側の一枚岩でできた祭壇には皇族のミイラが安置されていたと言われ、太陽の神殿に一番近いこの場所はとても神聖な場所だったに違いない。
そしてマチュピチュ遺跡の中で一番驚いたのが、コチラ。
16の水くみ場と言われるインカの水路の技術。
はじめ見た時、「こんなのどうせペルー政府が観光のためにつくったんでしょ?」とタカをくくっていたら、これもちゃ~んとインカの時代に造られたもので、水は遠くの山から石の溝を伝ってやってきているというから驚きだった。
その水は石でできた水路を通り、段々畑に沿って16個の水くみ場をなしている。
インカの時代の人離れした技術は石組みだけにとどまらず、灌漑用水路の技術にまで及んでいたのだ。こんなに高度な技術を持ち合わせていながら、文字も車輪も鉄も使わないインカの文化。このギャップに驚き、また知れば知るほどインカの人々の生活に興味がわきます。
なんとか遺跡を見てまわったけど、もう完全に電池切れ。
段々畑の芝生でマチュピチュ遺跡を見ながらゴロンと昼寝です。
ワイナピチュをバックにしたマチュピチュ遺跡はどの角度から見ても絵になります。山の形を生かして作られ自然との調和を感じさせるマチュピチュ遺跡。高度な技術を持ったインカの人々なら今見ている景色も全て計算し尽くしてつくりあげたのかもしれない・・・そんなことを思いながらこのマチュピチュ遺跡を見ていました。
マチュピチュ遺跡からマチュピチュ村へ。
帰りのクスコ行きのチケットを予約しに、ペルーレイルのチケットオフィスへ向かう。
なんと帰りの電車のチケットが、「1週間先までない」と言うのです。
クスコ、マチュピチュ間の交通手段が、電車か3泊4日のトレッキングしかないのに・・・です。
もうひとつのインカレイルのチケットオフィスに行って聞いても、電話やパソコンで確認する前から「1週間先までない」というのです。
行きはトレッキングでマチュピチュにくるけど帰りは電車で帰るという人もいるので、必然的に帰りのチケットのみが不足している状態です。他のツーリストたちも困って
いる様子。
もう一度インカレイルの係の人にしつこく本当にチケットがないか聞くと、やっとどこかに電話してくれて「3日後にある」とのこと。「あるじゃん!」と思わず日本語でツッコミをいれたくなりましたが、もうそんなペルー人にも慣れっこです。そしてこれまたあやしい手書きの電車のチケットを作ってくれて渡されました。でもまだ当日これでちゃんと電車に乗れるのか・・・安心できません。
ようやく夕食です。トレッキングに遺跡見学にいそしんでいたので昼食も食べる暇がなかったので夜はレストランへ。マチュピチュ村のベストレストラン賞を何度も受賞しているという「Indio Feliz」というレストランへ。オーナーがフランス人ということもあり期待に胸ふくらみます。
こんな繊細な盛り付け、南米に入って久しくお目にかかってませんでした。
今日は南米のハイライトマチュピチュ遺跡にも行けたし、美味しいモノも食べれたし、大満足な一日でした。明日は旅の疲れを取りに温泉へ!
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