2010年6月8日(火曜日) 世界一周307日目 ペルー85日目
気がつけば、ペルー85日目。
ペルーの観光ビザは3か月まで。あと5日でペルーを脱出しなければいけないのだけど、
どうしてもペルー北部の『チャチャポヤス』という町に行ってみたかった。
旅の途中で出会う旅人に「南米でどこがよかったか?(鉄板のマチュピチュとかは外して)」と聞いて
『チャチャポヤス』と答えた人が二人もいた。しかも二人ともくまなく南米を周っているような旅人だったので、余計に興味をそそられた。
チャチャポヤスは「地球の歩き方」にも載っていないような小さなペルー北部の町。インカ時代の前のプレインカ時代の遺跡が見られるらしい。アンデス山脈のアマゾン側に位置しており、標高も2300mとなかなかの高さで山を越えていく必要があるので交通の便が非常に悪い。乗り合いバスを何度か乗り換えないと行けない場所にある。
モヨバンバから乗り合いバスを乗り継ぎ、ついにやってきた『チャチャポヤス』
ペルーには所どころに「i-PERU」というツーリスト用のインフォメーションセンターがある。
ここに行くと、その町の地図がもらえたり、観光地の情報を教えてもらえるので、とっても大助かりだ。
旅人にはとっても強い味方。用がなくても見かければとりあえず中をのぞいてみます。
今回も「i-PERU」に行きチャチャポヤスの見どころ&行き方を教えてもらった。
チャチャポヤスでの見どころはいくつかあるけれど、どれもこれも交通の便が悪いので一日がかりになってしまうという。ツアーで行くのが一般的で簡単だけど、せっかく「i-PERU」で行き方を教えてもらったので翌日、「北のマチュピチュ」とも言われているという「クエラップ遺跡」へ自力で行って見ることに。
このクエラップ遺跡は約2000年前のプレインカ時代のもので標高3000mに位置する、城塞跡だという。
翌日、夜中の3時に乗り合いバス乗り場へ。クエラップ遺跡に向かうには一日一本、この時間にしかバスが出ていないという。
外は真っ暗。ホテルからバス乗り場まで怖いのでダッシュでむかう。
意外に地元の人でいっぱいになった乗り合いバス。
観光客らしき人は皆無・・・。「i-PERU」さん・・・これで本当に行けるのでしょうか。
すっごい悪路を三時間・・・ひたすら揺られて終着地点まで。
ウトウト寝ている間に乗客はたったの三人になった。
到着時、まだ真っ暗。そして霧雨が降っていて寒い。
えらい所にほっぽりだされてしまった・・・。
「i-PERU」さん、こんなルートをハポネのひとり旅女子に教えてはアカンよ。
一緒に終着地点まで来たペルー人の二人は、クエラップ遺跡に仕事できているのだという。
この二人がいてくれたおかげで路頭に迷うことなく、遺跡まで行くことができた。
バスの降り場から、山道を30分ほど登ってクエラップ遺跡へ向かう。
除々に太陽が昇り周囲が明るくなって、クエラップ遺跡の一部が見えてきた。
あの、石が積み上げられた遺跡がそうらしい。一部しか見えないけれどなんだか大きい!
朝のひんやりした空気の中、遺跡のまわりでは馬が草を食んでいたり・・・と
このあと、クエラップ遺跡の中はどうなっているのか・・・と想像をかきたてられる。
そのまま中に入れるのかと思ったら、クエラップ遺跡のチケット販売の時間は8時からなのだという。
1時間以上、待っていないといけないらしい。
バスに一緒に乗っていた二人組に誘われて、近くの民家のようなところへ。
遺跡のチケット売り場が開くのを待っている間、コーヒーをいただきながら中で待たせてもらった。
どうやらここはクエラップ遺跡で修復工事を行っている人たちの宿らしい。
宿の中では、こんな筋肉モリモリのおじちゃんが力仕事に備えて朝食を食べているところでした。
やっと8時になり、クエラップ遺跡の中へ入れる時間になった。
こんなレンガ作りのような城塞跡が山の上に永遠に続いている。
この割れ目が入り口。入り口から階段を上って、クエラップ遺跡の上部へ抜けることができる。
入り口は広いが中に入るに従って狭くなっていって、最後の出口は人がやっと通れるくらいの大きさになる。
敵の侵入を防ぐ構造になっていて、まさしく要塞といった感じ。
クエラップ遺跡の内部の様子。円形の住居跡がところ狭しと並んでいる。
それぞれの住居跡には井戸やキッチンの跡があって人々が生活していたことが分かる、
こんな山の上に城塞をつくりその上にさらに町が形成されている。
チャチャポヤスとはケチュア語で「雲の上に人々が住む地」という意味があるらしい。
周囲が雲や霧に囲まれて雲の中からぽっかり町が浮かび上がり天空の町になることを想像すると「第二のマチュピチュ」と言われるのも納得できる。
きれいに復元された状態の住居跡。
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修復されているのはほんの一部で、ほとんどは木や草に覆われたままの「素」の姿の遺跡を見ることができる。年月と共に草に覆われツタのからまった遺跡は、自然の中にのみこまれていくようで、この遺跡がここに存在していたであろう長い長い時間を感じた。
周囲にはクエラップ遺跡以上に高い山は見られない。
まわりが雲に覆われたとき、「チャチャポヤス」の語源通り「雲の上に人々が住む地」になるのだろう、と想像させられるような景色だった。
さてさて、帰りはひたすら山を下っていきます。
帰り道で、「この先長いよ~」と途中の民家のおばちゃんにゆでとうもろこしをもらいました。
「あと2時間か3時間」と言われて、
歩いても歩いてもなかなかふもとにつかない。。。
今日一日でめちゃくちゃ焼けた。日傘もさしてたけど照り返しが強くてこんがり焼けた気がする。
結局、4時間歩いてやっと山のふもとに到着!あの山のてっぺんからひたすら下ってってきました!
ホテルに帰って、屋台の串焼きとビールで一人乾杯です!
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